満月

吸血鬼ヴァンパイア伝説~LEGEND OF VAMPIRE~

吸血鬼、血を吸う者を「ヴァンパイア」と呼ぶようになったのは、 17世紀末から18世紀初頭からであるとされています。
しかし、人間の血を飲む超自然的な怪物は、遥か昔、 有史以前より存在していたことが神話、伝説として伝えられており ギリシャ神話には「ラミア」という名の吸血鬼が登場します。
絶世の美女であったラミアは、全知全能の神ゼウスの寵愛を受けますが、 嫉妬深いゼウスの妻ヘラにより、ラミアが生んだ子供達は殺害されます。 我が子を失った悲しみ憎しみがラミアを怪物に変身させてしまいます。

美しかったラミアは、半人半蛇の姿となり、乳児を拐って その血を啜る「吸血鬼~ヴァンパイア」となるのです。
ギリシャ神話には「ストリガ」という鳥の姿をした血を好む「吸血鬼」も登場します。 魅惑的な美女となり、獲物を虜にし、そして眠っている間に血を吸うのです。
ギリシャ神話に登場するこれらの血を好む魔物と、中世ヨーロッパ、 キリスト教信仰の中の「吸血鬼信仰〜ヴァンピリズム」での「吸血鬼」との違いは、 「ラミア」「ストリガ」などの古代の血を吸う「吸血鬼」は、生きた怪物であり、 中世ヨーロッパ、キリスト教での吸血鬼は「蘇った生ける死者」なのです。